日本介護食品協議会(所在地:東京都千代田区、森佳光会長)はこのほど、14年度「ユニバーサルデザインフード(UDF)」生産統計の集計結果を発表した。昨年度の生産量は1万3,912トン(前年比119%)、生産金額は165億300万円(122.4%)と大きく伸びた。UDF製品の登録数は1,524品目を数え、前年比324品目の増加となった。
UDFとは同協議会が制定した規格で、「かたさ」や「粘度」により分類された1~4の区分と、とろみ調整について表示している。パッケージには必ずUDFのマークが記載される。
区分別で見ると、区分1「容易にかめる」は生産数量2,865トン(136%)で生産金額23億9,800万円(129.3%)、区分2「歯ぐきでつぶせる」は1,413トン(119.8%)で13億円(124%)にそれぞれ増加。区分3「舌でつぶせる」は5,476トン(109.2%)で56億8,900万円(109.3%)、区分4「かまなくてよい」は1,954トン(106.0%)で16億5,100万円(105.5%)となった。
区分1は、業務用として病院や施設などでの需要が高いとみられる。区分3は、物性特性として調理にスキルや手間が要求されることから、常に均一な物性で安定供給できる加工食品の需要が高い。また、とろみ調整食品については、飲料に加える利用方法のほか、きざみ食に利用されるなど家庭や病院・施設での利用頻度が高い傾向にある。
タイプ別で見ると、粉末製品を含む「乾燥タイプ」は生産量2,134トン(133.3%)、生産金額53億5,700万円(136.5%)と大きく伸びた。主に施設や病院ルートで利用される「冷凍タイプ」は5,725トン(126.6%)、56億6,200万円(121.7%)。レトルトパウチ製品やカップゼリー製品が多い「常温タイプ」は6,054トン(108.8%)、54億8,400万円(111.8%)となった。